2021年09月08日
どうもDr.マーレです。
今回は施工例ではなく、ちょっとしたお勉強会にしましょう☆
コーヒーや紅茶、スポーツ飲料、炭酸飲料、なんでもいいや!!
何か飲み物でも飲みながらゆっくりとご覧ください☆
まずは下記の数字をご覧ください☆
『3分』
これは何の時間だと思いますか??
A.ウルトラマンが星に帰るまでの時間
正解◎
だけど怪獣なんて平和な日本ではあまり見ないんで、ウルトラマンを呼ぶ機会は滅多にありませんよね?・・・30点!!
A.カップラーメンが出来上がるまでの時間
正解◎
だけど最近のカップラーメンは3分のものもあれば、5分のものもあります。
Dr.マーレが好きなカップラーメンは5分のものですので、厳しめの採点とします。・・・50点!!
A.空気中の一酸化炭素濃度が「1.28%」になった場合、人間が命を落としてしまう時間
大正解◎100点満点☆
そこまで知っているならむしろ色々とDr.マーレに教えてください☆
ご連絡お待ちしております♪
ところで皆さん一酸化炭素(CO)って知っていますか?
むか〜し理科か科学の時間に習ったあれです。
一酸化炭素とは、給湯器や、車の排気ガス等に含まれている色も臭いもない毒性が強い気体で、少しでも吸い込んでしまうと気付かないうちに一酸化炭素中毒になる危険性があります。
一酸化炭素中毒とは、最初は軽い頭痛等、風邪の症状に似ていますが、次第にめまいや吐き気、手足のしびれが出てきて、
重症時には機能障害を起こし、最悪な場合命を落としてしまう可能性が高い、という本当に危険な中毒症状です。
皆さんも一酸化炭素中毒による事故等は、1回はニュースなどで見たり聞いたことがあるかもしれません。
ではこの危険な一酸化炭素(CO)、一体どうやったら発生するんでしょう?
Dr.マーレの主戦場、ガス給湯器での場合でご説明をいたします。
まず、近年のガス給湯器には大きくわけて2種類のガス仕様があることは知っていますね?
都市ガス(13A)
プロパンガス(LPG)
です。
皆さんのお宅はどちらのガスを使っていますか??
「うちはオール電化じゃい!!」
と言う方、良かったですね♪
あなたのお宅は一酸化炭素中毒事故とは無縁です◎
でも電気は電気でまた違った事故の危険性もありますので、それには是非お気をつけください☆
ではガスに戻ります。
それぞれのガスの化学式は以下の通りです。
都市ガス・・・主成分メタン
↓
CH₄
プロパンガス・・・主成分プロパン
↓
C₃H₈
これらの成分を「完全燃焼」するには、
メタン 2O₂・・・酸素分子(O₂)が2つ
プロパン 5O₂ ・・・酸素分子(O₂)が5つ
が必要になります。
この酸素分子(O₂)が足りない場合に「不完全燃焼」となり、一酸化炭素(CO)が発生してしまいます。
※「完全燃焼」「不完全燃焼」については記載するのめんどいのでご自身で調べてくださいね☆
人間が呼吸のため、酸素を吸い込み二酸化炭素を吐き出すのと一緒で、ガス機器も燃焼のため、酸素を吸い込み、排気ガスを吐き出しています。
屋内設置型給湯器
赤丸の部分が酸素を取り込むための「給気部」で、黄丸の部分が排気ガスを排出する「排気部」です。
やべっ!屋内設置型給湯器の赤丸と黄丸は逆だ・・・。
向かって左が「給気」、向かって右が「排気」です・・・。
これをガス機器の「給気・排気」と言いますが、ガス機器(例として給湯器)には、
RF式(屋外式)
FF式(強制給排気式)
FE式(強制排気式)
CF式(自然排気式)
BF式(自然給排気式)
のように様々な方式の機種があります。
どの方式の機種も「給気・排気」を行いますが、適切な工事、定期的な点検が行われれば安全な機種です。
しかし一歩間違えれば一酸化炭素中毒の危険性がある危険な機種たちになるのです!
例:ガス機器設置基準違反工事
(※FF式給湯器からFE式給湯器に交換されてしまったお宅)
洗面脱衣室に設置されていて、どなたかがお風呂に入る際は必ずドアが閉まります。
このような密閉された空間で給気が得られないまま使い続けると「一酸化炭素」が発生します。
例:給排気筒の材質が不適切な工事
(給排気筒がステンレスではない)
給排気筒の材質は腐食しないステンレスに限られます。
このお宅の給排気筒は「鉄」のジャバラダクトでした。
「鉄」って錆びますよね・・・。
これらはDr.マーレが実際に交換工事をさせていただきましたお宅の交換前の写真です。
怖いでしょ( ゚Д゚)
実際には近年の給湯器には「不完全燃焼防止装置」が搭載されてる機種も多いので、万が一上記のような工事をされてしまっても問題なく使えるかもしれません。
しかし!!
安心して使うためには必要不可欠な安全装置の「不完全燃焼防止装置」が故障していたら・・・。
という考え方をすることが大切です。
「〜だろう」ではなく「〜かもしれない」です◎
過去にあった室内設置の給湯器における一酸化炭素中毒の事故は、この「不完全燃焼防止装置」が故障、もしくはわざと働かなくなるように違法改造したものによるものでした。
「給湯器が壊れた(>_<)」
と言って修理業者や交換工事業者を呼び、その業者がどのような内容の修理、交換工事をしたかなんて皆さんわかりますか??
実は「違法改造」の修理や「ガス機器設置基準違反」の工事をされている可能性だってあるんです。
屋内設置の給湯器工事って、資格がないとできないことはすでに有名ですが、資格がなくても施工レベルとしてはできちゃうレベルなんです。
「うちは資格がないので室内給湯器の工事はできません(*ノωノ)」
と正直に言ってくれる業者ならまだ親切ですが、
「できますよ♪(資格はないけど・・・)」
と、仕事欲しさに簡単に引き受けてしまう業者もたくさんあります。
そもそも屋内給湯器の工事には資格が必要であることすら知らないまま営業している販売業者もあります。
※業者名は書きませんけどね☆
(*´з`)ウププ
工事するのは人間ですので、もちろん資格があっても施工ミスする場合もあります。
それとは逆に、資格がなくても施工ミスがない場合もあります。
でもその施工ミス、知識不足を限りなく少なくするための資格ですから、室内給湯器をご使用の皆さんは工事を依頼する前に、
「資格(ガス特定消費機器設置工事監督者 or 液化石油ガス設備士)は持っていますか?」
と業者に聞いてみましょう☆
そして工事後に、資格者ラベル(会社名、氏名、資格番号 等の記載があります。)が貼られているかすぐに確認しましょう!!
たかが給湯器交換、されど給湯器交換・・・。
少しでも安く〜と業者を選んだ結果、施工ミスが起き、最悪の場合命を落としてしまうなんて本当にバカらしくないですか?
だったら少しの差額ならしっかりした業者に工事を依頼しましょうよ☆
最近は給湯器交換業者なんて掃いて捨てるほどいますが、「しっかりしていて、資格も持っていて、適切な工事を行う業者」となると極端に少なくなります。
給湯器交換工事は決して「通販」ではありません。
大袈裟に言えば給湯器交換工事は「お客様の命を預かって、責任を持って行うプロの仕事」です。
判断基準は皆さん様々だとは思いますが、「この業者になら命を懸けても良い」という業者を見つけ、責任を持った工事をプロの業者に行ってもらいましょう☆
『ついこの前資格の更新講習に行ってきたDr.マーレ より』
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業務日誌